Twitter に書いたのと、ほぼ同じことが出ています。
二者がコートの中央で仕切られた同じ面積を占有し、互いに仕切りを越えることはできない。両者でひとつの白い球をやりとりするが、それには道具を使うことが義務付けられる。やりとりを頻繁に行うためか、その道具を使って球を強く叩いて相手に送る。頑丈なものらしく、潰れるなどの心配は無用と聞く。
足に装着する板状の道具とともに、機械をもちいて山頂または中腹まで昇り、順番に雪の斜面を下りてくる。板状の道具と雪面の間の滑り摩擦係数の小さいことを利用しているが、雪面には進路を示す棒状のものが突き刺さっていて、指定された左か右を通過する必要があるので、速度の出過ぎは有害とされる。
包丁一本。さらしに巻いて道を歩けば銃刀法違反。大根が切れる道具なら人も斬れる。それなら自動車も同じ。じいちゃんを病院に乗せていくことも、じいちゃんを踏み潰すこともできる。道を歩いているとよく感じる。このツールの殺傷能力と、それを操作する人の技量や心構えが、不釣り合いではないかと。
株主提案権のように、量的なものを根拠に権限を与えるとする制度は、経済社会にはいくらでもある。ときどき、担税と選挙権をリンクさせる発言を見聞きするけど、その感覚を引きずっているように見える。お大事な経験を重ねるうちに「両者はまったく関係がない」が「少しは関係がある」と濁るのだろう。
思えばスポーツとは罪深いものだ。健康維持に欠かせない「運動」という大切な要素を、何のスイッチが入ったものか、競争だの対戦だのに流用し、あげく身体を壊したり短命に終わったりしている。それならば、同じく身体維持に必須の「栄養」を、大食い競争だの早食い競争だのに費やす愚かさと大差ない。
男女を明示していなくても破滅感が身に染みる。春が来て去年よりずっときれいになった男。女ひとりに命をささげて耐えてきた己を馬鹿だ馬鹿だと嘆く男。婿入りのため家を出ていく兄に、味噌汁のレシピを頼む妹。当然視されていた「差別」の意識は、「役割」に憑依しつつ、いまも淡くひそやかに根深い。
★中学校の理科の授業で、隣の席でY倉と日向がペアを組んでいる。Y倉が教師に質問するため席を外した瞬間、日向が手を差し出してきた。こちらも左手を伸ばし、遠慮がちに意識的に指を触れさせ、重なるようにした。日向の指に力が入ったような気がしたので、握り返した。夏の時間も止まってくれない。
夜は、歩行者が、小さなライトを手にしたり、光を反射するたすきを着用したりすることがある。じつはあれとて良し悪しで、歩行者の存在がわかりやすくなる半面、それをいいことに、ほかの地域は知らないが、少なくとも当地では、歩行者との間隔を見切って、すれすれで通過する車がかなりあるのが現実。
三重県警察本部が、歩行者が信号機のない横断歩道を渡るさいに、歩行者に「ハンドサイン」などという挙動を要求するらしい。車の一時停止不全という全国的不名誉を隠すために、歩行者の側に新たな義務を負わすのか。まったく恥ずかしい県だ。「ハンドサイン」がなかったと警告の笛を吹かれる日も近い。
本邦では、自粛と称しながら、そのじつ「公粛・共粛」とでも呼べそうな代物であることがはっきりした。見かけ上の行動を、目と耳と嘴の付いただれかが見張る。うちの近所では聞かんけど。町内会で共同で買った赤い羽根共同募金。「あのひとは自粛していない」は「あのひとは寄付をしていない」と同根。
とはいうものの、あの律儀な物言いでは、自己責任で突き放した丁半博打にも聞こえ、気の乗らない堅気の腰は浮かない。内容は似て非なるけど、「打つメリットのほうが比較にならないほど大きい」くらいがよかった。多数相手には副詞を駆使したデコレーションは大事。それでも自己責任には違いないけど。
投機の指南書はいう。人間は、放置したことで損をするよりも、行動を起こして損をすることを無益に恐れると。「ワクチンは打つメリットのほうがデメリットよりも大きい」は、統計上は真実で、それならわずかの差でも打ったが勝ち。デメリットがあるから打たないのか? との問いに向き合えば一目瞭然。
自分の中には三人いて、それぞれ「直観」「守旧」「理性」を名乗っている。このうち、諮問に対して最速の反応を示す「直観」の成績がもっとも良い。化学反応とも言えるほどだが、余人の同意は得やすい。続いて「守旧」。自分が選ばれるのは当たり前だと思っている。「理性」はいまだ新人の域を出ない。
シュレーディンガー栄螺。ステロタイプな雛型と各種差別を惜しげもなく展開してきたキャラ連中が比例代表でどの政党に投票したのかは、「秘匿されているだけで確かにひとつに決まってはいる」のではなく、「投票はしたが明らかになるまではどこにも入れていないという状態」という量子論的回答の予感。
元旦と二日目、同じ時間にウォーキング。ともに同じコースで海岸沿いと神社前を歩いた。人と車でごった返した初日とは違い、二日は人っ子ひとりいなかった。彼らは日の出を見たいのでも神様にお祈りをしたいのでもなく、他人と同じ行動をとることを重んじているように見えた。見上げた十六夜が美しい。
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