完全に主役を食ってしまいました。言葉の限界を突き破り、低い天井を押し上げてしまいました。
これを超えるものは、そう出そうにありません。
異常だと投げ打つのはかんたんです。別に脚本にしなくていいことですから。
でも、実体ならばこそ紛れ込んだこの現象を見て、虚構の中で書けば逆に不自然だなどと、あくびをする物書きがいれば、その人はきっと藤四郎。
実家が近鉄沿線にあるので、幼いころから踏切は馴染みのものでした。祖母に手を引かれながら渡るとき、いつも標識はそこに立っていたのです。
日本の市民でいる以上、いま、または将来、裁判員として裁判にかかわることがあるかもしれません。しかし、その裁判員裁判を想定した模擬裁判は昔の話で、もう行われることはないでしょう。
5年前の夏、津市にある裁判所でのことです。検察側、弁護側、それに被告人役についた役者たちと、職業裁判官、および何かの縁で集った市民が、新しい法廷シーンを創り出そうとしていました。
役者たち(地裁の職員か)はいい演技をしていました。ここで仕草がぐずぐずになったら元も子もないということを熟知しているかのようでした。彼らが迫真の演技をすることで、模擬裁判員たちは、あの特異な高みから自らの言葉で被告人に質問をするという体験に近いものを得たように思います。
判決は想定内でおk。事実、求刑の6~7掛けがモードらしいです。
裁判官の偉さは検察官の1.5倍がとこ、が相場なんでしょう。
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