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文章には、ひらがなにするほうが読みやすくなる表現がたくさんあります。だれかがそれらの一覧を書いてくださいました。すこし気をつけるだけで、文章がもたらす印象はずいぶんかわるものです。
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Tへ。頭がいいのはいいことだ。きっといつか君の力になってくれる。静かな草原の中でただひとり、君だけが気づくことが現れるんだ。それは人に言っても伝わらないことかもしれないけど、いいじゃないか。要は楽しめってこと。高い知能が必須の社会なんていやだろ。みんな目の色を変えて装ってくるよ。
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Tへ。君は心療内科でIQが139だと聞かされたと書いていたね。出現率は0.5%を割る。中学生になって初めての試験で1位だったと白い歯を見せた。IQの値で降順ソートをかければ、東大生の9割が君の後に並ぶ。得意な分野では常人と違う力を示す。が、理解する人が現れなければ、何もできない。
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ある高級官僚が言ったという。自分のこの社会的地位は、一代限りのもの。商売人や政治家のように、子に譲ってやれない。大衆は世襲の地位が大好きだ。多くの人が感じている。世襲には本来求められる能力とは別のものが要る。それを手にする者が勝つ。それは、アンフェアと呼ばれるべきではないのかと。
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短距離走者。会計士。官僚。棋士。漫画家。開かれた真剣勝負の舞台の上で勝ち残ってきた人びと。共通するのは世襲が成立しないこと。遺伝は幻影にすぎないのかも。平均IQが153ある親たちの子らのそれは120に過ぎない(H・J・アイゼンク『知能テスト入門』)。平凡ではないが、傑出でもない。
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池澤夏樹『砂浜に坐り込んだ船』読了。八篇の珠玉からなる。最後のやつは別だが。表題作は海岸に打ち上げられた大型船の見物をきっかけに、旧い友人と邂逅する話で、二十年以上前に、台風が原因で津市の海岸に大型タンカー二隻が漂着したのを思い出した。あのとき自分は見に行ったが、誰と会えたのか。
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Tへ。空と雲の組み合わせには、一枚の絵として、世界がある。世界があると、そこから物語が作れたり、あるいは過去にあった物語を思い出したり、過去にあった出来事から事実とは違う結末を想像してみたり、いろいろな心の動きで楽しませてくれる。海を見るとき、視界のほとんどは空と雲で占められる。
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どこからか放り投げられ、拾われた「大人の対応」という言葉。ことあるごとにそれを口にしてうなづき合う大衆は、権力側にとってまことに都合がいい。漫画「テラフォーマーズ」に登場する、火星で進化した生物テラフォーマー達が発する「じょう」「じじょう」「じょうじ」「じょうじょう」と大差ない。
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消費活動の主体にして絶えず小銭を撒き散らし、斯界に莫大な富をもたらすがゆえに、決して批判に晒されることはない。この人こそ大衆であると目される個体は存在しない。ゆえに大衆は裸の王様にはならず、判断は常に健常とされ、かつ災いをもたらす。ときに待ち望んでいたと思わせるような外観を呈す。
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ロボット工学三原則は、第一条に後半を加えたことで、どうにでも解釈できるようになってしまった。日本の法律で「本法は公有地には適用しない」旨の条項があり、実際に適用しないでいることが、すなわち当該条項を適用したことになるという矛盾が指摘されたらしい。法文中に否定語を入れたことの悲劇。
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米ダラス警察が、容疑者が立てこもる駐車場にロボットを送り込んで爆殺したという。容疑者からどれほど銃撃されようが全く動じず、確実ににじり寄る爆殺用自爆ロボットを想像するだに恐ろしい。アイザック・アシモフの三原則の第二条但書に違反する気がするが、但書に係る第一条の後半が微妙なところ。
2016-9-7
さて有害とされてきた特定外来生物「オオキンケイギク」の花に、抗がん作用のある物質が含まれていることがわかった。錦の御旗を背にオオキンケイギクを引き抜いてVサインする職員に、「その手を離さぬか。この方をどなたと心得るか」とかの極端さ? http://www.gifu-np.co.jp/tokusyu/iryo/iryo20151230_1.shtml
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身の回りの仕組みを当たり前だとして省みることのない性質は、安定には寄与する反面、その仕組みが何者であるかとの意識を持たない。生れたときから存在している、普通選挙制度、都道府県、戸籍制度、憲法、人権、習俗。玉石が混淆する中で、それらを見分ける力を、大勢に阿る方法でしか取得できない。
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テレビというジャーナリズムを自称する株式会社が、街の声として流すことばは、それはたとえ役者を使ったものであれ、日本の平均的な認識として定着させる使命をくくめさせられている。視聴者の側もそれで得心している。お互い、天候などの合言葉を言い合って安心するという、農耕社会の残滓が見える。
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「裁判員裁判参加の通知がきたら」との質問に、街の声は、「いやあ、できるならやりたくないですねえ」「法律の素人が参加するなんて」「義務なんだからしかたがない」。脚本家や放送作家が書いた言葉をなぞっている。投票は同じ重みを持つ。「投票なら行くけど」という台詞は、投票をなめている証拠。
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Tへ。絵葉書は、裏の写真の左下を切り取ったかのような青い切手が貼られていた。「海色」に合わせてくれたのか。純白のカードのそこだけが、海色になっていた。葉書は、ピアノの上に居座り、もっとも間近でピアノの音を聞いている、七体のぬいぐるみどもが抱きあっこしている。ありがとう。礼を申す。
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Tへ。きょうは風がきつかったが、仕事はどうだったかめ? ののと対戦する路地のバドミントンも、五分五分が難しくなってきた。曩日、若い若いと言われてきた自分だが、頭に「まだまだ」と付けられるようになった。而して「まだまだ」は否定語とみなす。きょうは葉書をありがとう。代わって礼を言う。
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本谷さんの作品は、『生きてるだけで、愛。』をだいぶ前に読んだ。作家が26歳くらいのときの作品。人物の描き方には脱帽する。この作品のために集められた名優たちという感じ。とくに92ページから数ページにわたって書かれた主人公の、欝というより、アスペルガー特有の言動には、身につまされる。
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本谷有希子氏「異類婚姻譚」読了。譚であるからして、ラストがああなのか。そんなことはどうでもいい。結句、これは夫婦の離婚話である。前妻への未練を断ち切れなかったぐうたらを演出する夫と、結婚の意味をつかみ兼ねている妻である主人公。サンショを山に捨てる挿話は、子どもがいないことの象徴。
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iGame 目のテスト、三たび。前回よりも1点増えた。うはは、この勝負、中学生の息子に勝っているのだ。 31 ポイントです - レーザーのような鋭い視覚です。あなたはロボットですか? http://wvw.igame.com/eye-test/?tws=31--JP …