Twitter に書いたのと、ほぼ同じことが出ています。
11歳の少年が見たEXPO70では、おとなが作った、想像もできない世界、特に、どん詰まり間のある閉め切られた気味の悪い空間(部屋)という演出が好きだった。戻る以外にどこにも行き場のない閉じた凹状の空間からは、医療など非日常的な忌諱された場所や、そこを破って跳躍する未来を連想した。
高橋優『美しい鳥』がラジオから流れた。美しさを伝えても取り合ってもらえないが具体的なお金の話なら聞いてもらえるという内容から始まる歌詞に耳をそばだてる。お金は大衆の唯一の共通言語。人は人の作った世界にしか生きられぬ。自分もその中にありながら決別した大衆性のことは、もはや想うまい。
さるイベントで持ち帰った薩摩芋をひと抱え、家の北側に接する物置の床に転がしていたのだが、けさ、芋がひとつ、ドアの外に出ていた。爪のような引っかき傷が多数ある。アライグマの仕業か。不思議なのはドアが閉まったままだったということ。どうやって持ち出したのか? まさか余所からお持ち帰り?
ありもしないことをでっちあげて人びとの衆目を集め、笑わせ泣かせたあげく、それに乗じた宣伝により、計画的にひろく大衆から小銭を集める(事前に通謀していた相手の商品を買わせる)という手法は、テレビ局がやってきた(いまでもやっている)こと。クラウドファンディング詐欺と少しだけ似ている。
日常的に食べているもの:乾燥大豆、納豆、きな粉、豆腐、キャベツ、ワカメ、穀物酢、燕麦、玄米、サバ、削り節、煮干、魚粉、牛乳、豆乳、トマトジュース、チョコレート。たまに食べるもの:鶏卵、鶏肉、豚肉、刺身。あまり食べないもの:パン、白米、練り製品、牛肉、ファストフード、洋菓子、麺類。
マスクを取ったあとは、どんな顔つきをすればいいのだろう。いやさ、マスクを付けていた自分はどんな口元をしていたのだろう。自意識は加齢によってですら磨り減ることはない。ひとり海岸堤防の上を散歩しているときのような、人の視界に入ることのない場面でも、自分は自分の姿かたちを心配している。
★中学のときの同級生に会って話している。この彼がいちばんの親友だったと思い込んでいる。──きみの家は知ってる。ウォーキングのとき前をよく通るよ。彼が言うには、日向はいまトキワにいるという。トキワとは、常磐? 常盤? いずれも永久不変の意があるという。トキワがどこか教えてくれない。
夢の跡地で晩秋の汗をぬぐう。アインシュタインはおっしゃった。空間と時間は対等であると。あの時分のスキャンダラスな記事よりも、ずっと覚えている。時空の中で、いま日向と自分を隔てるものは時間のみ。だけど先生、どうにもならないんだよ。汗はすぐに乾く。残酷な時間に、感謝し、安堵し、泣く。
(1)遵法速度は追い越しを招き危険だという詭弁と同じで論外
(2)一時停止義務には後続車の有無は関与しない
(3)分からないのなら通過するという判断はしてはならない
これが理由だとして回答する人たちが1トンもの重量物を動かしているのだ。
三重県では一時停止率が1.4%ときわめて低い。
★平和な島の暮らしに、武装した組織が現れ、空港を乗っ取ってしまった。強権的に増長し、住民を次々と拘束し始めた。残された自分たち有志は、手練手管で組織を壊滅に追い込んだのち、いつしか自身が独裁者になっていた。民主を保全するため自害を考え、同僚に拳銃で眉間を撃たせるも失敗に終わった。
★日向は食事は共にせず帰るという。支度に羽織った檜皮色のコート姿が悲しかった。あすは勤務先(養護学校か)の運動会で来られないとも。車の外から見た、昔と変らない顔の中にも年齢を感じた。雨が降っていた。後ろから差してくれた家内の雨傘の先を少し上げて見送った。午前五時半。東の空が赤い。
★日向が家に来ていた。いろんな話をした。楽しかった。コタツに入り何かを食べたのだったか。親愛的な中にも気遣いがあった。トイレに立ったさい、もうあの家はないのかと聞くと、ないと答えた。いまはどこにいるのかと問うたが、迎えの車(町内巡回バス)が着いたので急いでいて答えてくれなかった。
ニュアンス(微妙な差異→意味合い)、喫緊の(大切な→差し迫った)、慇懃無礼(上面だけの礼儀→礼儀が過ぎて逆効果)。たいていの場合、あとのほうの意味で使われている。もう誤用とまではいえないらしい。だけど、確信犯(信念に基づく行為→悪事だと知りながらする行為)などは、誤りとすべきだ。
病気の治療をきっかけに運動を始めて一年余。体調はすこぶるいい。試したことのない、または、一度はあきらめた、いろんなことが可能に思えてくる。いまさら他人に問うまでもない、肉体と精神の連動を感じる。たいていの病は筋肉で解決できるという、ある人の言葉を思い出す。それは心にも及ぶらしい。
★真似事の動作が真似事でなくなる刹那がある。日向との、くちびるを窄めた、シャチハタ同士のような、真正面からのキス。教室の真ん中で。二度、そして三度目は不明。十五歳に戻っている。でも、そんな戻り先は存在しなかった。きっと自分は日向との関係を求めない。ぎこちない、当を得ないキスのみ。
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