twitter もどき 私的 MURMUR
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四十四年前の初夏。潮風が寄せる丁字路の先で、きみが頬を赤らめる仕草を、十二歳のぼくは見つめていた。大人になんかなれない。すべてを失い丸裸にされて三途の川を渡るときにも、ぼくは川守に微笑むだろう。忘れも思い出しもしないよ、と添えて。
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この世にふたつとない、自分だけの言葉を作るのが好き。"うわさの31文字"、"未識天命"、"ももも太郎異聞"。クォートで挟んで検索すると、自分に関連したリンクだけが出る(中国のサイトはあるけど)。自分オリジナルの言葉だと主張もできるし、いまだ誰も使ってくれないともいえる。ちと悲しい。
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さいきん、テレビCMも始めたlumosity.com。わたしも始めました。二日目のトレーニングを息子に取られてしまったので、別のブラウザで改めてアカウント取得。そのさい、30歳鯖を読んで同じ初日のトレーニングを受けてみたら、結果はガタ落ち。読まなきゃよかった、。
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童謡「クラリネットをこわしちゃった」とアニメ「サザエさん」の主題歌は、出出しの部分が似ている。どうでもいいことですが。
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「なんとなく解っていただけたでしょうか?」とか、「そんなに悩まないでくださいよ」とか、「なんか『晴天の霹靂』って顔、してますよぉ」などと連発する人がいます。悪意ではなく習慣になっているらしい。こちらの内心を相手の言葉で説明してほしくないと思うけど、習慣の前には「なんとなく」無力。
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ニュアンス(微妙な差異)、ギプス(石膏)、ダイエット(食餌療法)、マッチョ(男らしい)、ファッション(流行)、世界観(楽観的や宿命論的など)、確信犯(思想犯や政治犯)、憮然(失望したようす)、やおら(ゆっくりと)、さわり(聞かせどころ)。間違ってました。でも、いまはもう……春。
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テレビ局にCMを出している企業の製品を、みんなが買わなくなれば、テレビ局はこけます。テレビ局本来の仕事って、番組ではなくCMの放送ですから。出稿した企業からすれば、CMは売上向上のための手段なので、テレビ局という企業から見て何に相当するかというと、番組。売上向上のための手段。
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ある病の人が言うには、「となりの人が私のことを盗聴して、しばらくして、それをまた壁越しに私に聞かせようとするんです」。もしかしたら、その人の脳内では、「自分が何かを思い出した」という現象が、そのような受難の形で響いているのかもしれないと思った。何か重大なヒントをもらえた気がする。
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寝ている子どももいつかは起きるから、言わなければならないことも多いけど。玉手箱を手渡して、乙姫「決して開けてはなりませぬ」。浦島「え、これ開くものなの?」……という状況を、どこかで恐れている。
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ある高名な女性占い師がいた。よく当たるというので、予約をしなければ見てもらえないほどの人気があった。あるとき彼女への取材で、「この仕事をしていていちばん困ることはなんですか?」と聞いた人がいた。それに答えて、占い師曰く、「連絡なしのドタキャンがいちばん困るわ」
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日常の体験の中で、異常なことはあまりない。あまりにあれば、そもそも異常じゃないし。あるラーメンのチェーン店で、客につかみかからんばかりの態度で、世相をぐちっている店主がいた。おたまで大鍋を叩いて拍子をとったりして。そのラーメン、おいしかった。早く店を出たくて一気に食べたから。
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いつか国家権力というやっかいものが消えてくれるんじゃないかというロマンティシズムを、共産党の人も、リバタリアニズムの人も、ともに抱いているのが興味深い。互いの考えをひとつも共有できないとする個人のペアは、存在しない、のかもしれない。
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むかし、土地台帳法で、「第一条:この法律の施行地にある土地については(中略)土地台帳に必要な事項の登録を行う」「第四十四条:この法律は、国有地には、これを適用しない」というのがあったらしい。国有地を第四十四条に従って適用からはずすと、第四十四条を適用したことになるという逆説。
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「哀しみが終わるとき」というタイトルのフランス映画があった。酷な言葉だと思う。悲しみは乗り越えるべき人生のイベントだと、人様は励ましてくれる。そしていつか薄らいでゆくものだと見積もってくれる。自分なら、平穏な日常が戻ってくることすら辛い。正直に言えば「悲しみのあと」は未定義です。
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「スローガンを与えよ。この獣は、さながら、自分でその思想を考えつめたかのごとく、そのスローガンをかついで歩いてゆく」(埴谷雄高「幻視のなかの政治」)。今ネットで「スローガンを与えよ」でネットで検索すると、出るわ、出るわ。埴谷さんの言ったとおりになっている。あ、俺も。
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久方ぶりの歯科治療を、今回はじめてお世話になる津市白塚の樋口歯科で。最高の歯医者さんでした。虫歯を退治するというより、それをお口の中に持ってしまった人間と治療について話し合うという姿勢をお持ちのようでした。治療以外でも、物腰や言葉遣いなど、滲み出るものを勉強させてもらいました。
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レンタルサーバーのXREA.COM がPHPのバージョンアップを、m系に続き、s系にも実施していますので、前から非推奨となっていた関数を全面的に入れ替えました。見た目や操作感は従来とまったく変わりがありません。
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シェフは何を食っているのか? 小説家は何を読んでいるのか? 後藤明生は、小説を書くためには小説を読まねばならないとする一方で、小説を書くために知識を得ようとするのは自分のタイプではないとも述べているらしい。虚構を築くなら知識はむしろ邪魔。ありえないからこそ、相棒、古畑任三郎。
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又吉直樹さんは、三年ほど前に出した「第2図書係補佐」という文庫本がおもしろかった。書評というより、読んだ本の筋書きに似たエピソードを回想する内容で、実態は自分史本。「他人の書いた本の解説や批評は、自分にはできない」との前置きが利いている。これで「原稿用紙の升目」は全部彼のもの。
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むかし、予言めいたことを得手とする上司がいた。窓から外を見上げて「このぶんじゃ、午後は雨ですよ」とか、「論功行賞人事はむしろ混乱を招きはしないか?」とか、「逆に与党側が歩み寄るということも考えられるねえ」とか。みんなその日の朝刊に載ってた、ての。アサッテ、じゃなくてオトトイの人?
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みんな自分が大好き。人の意見など聞いていない。突っ込みどころ満載の穴だらけのコメントが記憶に留まりやすいのは、聞いた瞬間に突っ込みが浮かんだ自分に萌えるからだろう。完全無欠・理路整然では、「……、はいなるほど。」で切られてしまう。ゆえにあえて焦点を外して断言する輩が坊間に添はる。
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政治家にはあっても官僚にはなく、医者にはあっても弁護士にはなく、役者にはあっても棋士にはなく、F1ドライバーにはあっても短距離走者にはなく、社長にはあっても監査役にはなく、小説家にはあっても漫画家にはなく、梨園には満ちているが農園では枯れているもの。その正体は世襲。世襲。世襲。
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「外観が大事」は大事。スイッチのオン・オフ、当選券と外れ券、接戦の大統領候補者、すれすれの合否判定など、世の中には背後にある工学によって、零か百か、両者間のボラティリティ(値の変動)が高いものが多い。多くのものを失っている気がする。豚は死んでポークやハムになる。消えたりはしない。
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「じゃあ、お宝は明日の朝、ふたりで山分けだね」約束を信じて高いびき。正直者に朝はやって来なかった。嘘つきの方はのちに王を名乗るのだろう。嘘を固めたものを正史としてばらまくのだろう。霜降り肉のように、ときどき細切れの「事実」を差し込んで、民衆が大好きな味に仕上がるのだ。
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「雑草という草はない」というフレーズは、1974年に亡くなった梅本克己という哲学者の書いた同名のタイトルのエッセイ(1978年2月 三一書房『梅本克己著作集第九巻』所収)に出てきます。このフレーズ、ネットで検索しても、哲学者はなかなか出てきませんが。
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この人は正確に話しているいるな、と思わせるには、近い事柄のうち、一方を肯定し他方を否定する。「殺したい人はいないけど殺してみたい人ならいる」「それはただの戦術であって戦略ではないんです」「それは勇気とは呼ばない。ただの度胸だ」「修学旅行は遊びじゃない。正式な学校行事だ」
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この人は真理を言い当てているな、と思わせるには、「あること・ないこと」のうち、「ない」側寄りを狙って断言する。そのあと、別の語彙を用いて断言する。例外はひとつも認めずに、すべてこじつける。
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カンニングがユーモラスに描かれる不思議。ルールに追従しながらこっそり破る卑劣さ。暗記が無意味なら空欄で出せばいい。「悪いのはそんな隙を与えた大人の方です」という識者がいた。芸名にしている芸人までいる。これならセーフだとなめている。「淫行○○」や「覚醒剤○○」ではまずいらしい。
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「課長、コーヒーはお好きですか」新しく入ったコーヒーサーバーで淹れたコーヒーをお盆に載せて社員が尋ねる。嫌いな人に出すのは失礼だからと真面目に考えている。相手の内心や属性を言葉で引っ張り出そうとする行為が失礼なのであって、ここでは「いかがですか」が相当でしょう。
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副詞は文章を濁す。副詞の有害性は、「文章にとって副詞はときに有害である」といった、再帰的な一文からも体感できます。テレビ局の中の日本語は、副詞がとんでもなくまさに奇跡としか言いようがなくカリスマ来日ママ友トラブル会場大爆笑力士号泣あの超大物女優が激怒全米が泣いた的に使われ過ぎ。
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